LGBT
埼玉県
E・H様 50代 男性
自分がゲイであることを、長年ずっと誰にも言わずに生きてきました。
最近では「LGBT」やレインボーフラッグという言葉や象徴を見かけるようになり、
「時代は変わったな」と感じることもあります。
でも、私自身は、家族や友人を含め、誰一人にもこのことを打ち明けたことはありません。
22年間連れ添った妻と、2人の娘も、私がゲイだということは知りません。
若い頃は「カウンセリング」という選択肢も知らず、
今回カウンセリングを受けること自体、私にとってはとても大きな勇気が必要なことでした。
正直、「引かれるのでは」「白い目で見られるのでは」と怖くてたまりませんでした。
実際、私の友人でゲイであることを奥さんに打ち明けた途端、すぐに離婚になってしまった人もいます。
そんな話を聞くたびに、「自分も嘘をついて生きているのではないか」「家族に隠し事をしているのではないか」と
どんどん自分を責めるようになり、眠れなくなってしまいました。
そんな中、カウンセリングを受けてみました。
「きっと否定されるだろう」と思っていた私に、先生はこう言ってくれました。
「今までつらかったですね。よく耐えてこられましたね。」
その言葉を聞いたとき、私は「自分は間違っていなかった」と思えて、思わず男泣きしてしまいました。
今でも家族に打ち明けようとは思っていませんが、
長年胸につかえていた重たいものが、ふっと取れたような感覚があります。
カウンセリングを受けて、本当に良かったと思っています。
ありがとうございました。
Message
カウンセラーからのメッセージ
LGBTの問題でお越しくださいましたね
ご自身の大切なことを言葉にしてくださり、本当にありがとうございました。
長い間、誰にも打ち明けることなく、心に抱えてこられた思い…それがどれほど重く、苦しいものだったか、
お話を聞かせていただきながら、胸が熱くなりました。
これまで「誰にも言えないまま」、ご自身の中でひとりで向き合ってこられたこと、
本当におつらかったと思います。
それでも、ご家族を守りながら、社会の中で生き、踏ん張ってこられたあなたの姿は、
誰よりも強く、優しく、そして誠実なものだと感じました。
「否定されるかもしれない」「引かれるかもしれない」そんな不安を抱えながら、
それでも勇気を出して話してくださったこと。
私にとっても、深く心に残る時間となりました。
あなたは、間違ってなんかいません。
自分のありのままを抱えて生きてきたこと、そして今、そうした自分自身を少しずつでも
「受け入れていこう」とされていることは、とても尊いことです。
カウンセリングの中で「胸につかえていたものが取れた」と感じていただけたこと、
そして「受けて良かった」と思っていただけたことが、何より嬉しいです。
ご家族の中でどんなふうに在るのか、その選択もまた、あなたが大切にしてきた人生の一部です。
これからも、ご自身の心の声に耳を傾けながら、少しでも軽やかに、心穏やかに過ごしていけるよう、
いつでもここでサポートさせていただきます。
本当にありがとうございました。
これからも、どうぞよろしくお願いいたします。